インプラント治療を知ろう!手術とお金、リスクを徹底解説

歯を失ったとき、どの治療法がベストなのか悩む方も多いでしょう。インプラント治療は、自然な見た目と噛み心地を再現する先進的な方法です。しかし、その一方で手術のリスクや費用の高さが不安材料になることも。本記事では、インプラント治療のメリット・デメリットを含む基本的な情報から、後悔しないためのポイント、成功するためのアフターケアまでを詳しく解説します。
歯科インプラントとは?

「インプラント」の意味
インプラントという言葉には、「植え付ける」「差し込む」といった意味があります。歯科医療におけるインプラントとは、人工歯根のことを指します。歯を失った後に再生した骨に人工のチタン製のネジを打ち込むことで、隣の歯などに一切負担をかけずに歯を補うことができる唯一の革新的な治療法です。
ブリッジや入れ歯との違い
歯を失ったあとの治療法として、ブリッジや入れ歯がよく比較されます。
たとえば、真ん中の歯が1本ない場合を考えてみましょう。ブリッジの場合、両隣の健康な歯を削って橋をかけ、3本分の歯にかかる負担を2本の歯で支えることになります。一方、入れ歯では、隣の歯に金具を引っ掛けるために一部を削る必要があり、さらに歯のない部分の骨にも負担がかかります。
このように、ブリッジや入れ歯は隣の歯に負担をかけるため、将来、連鎖的に1本から3本と歯を失うリスクがあります。それに対してインプラントは、隣の歯に影響を与えないため、この負のスパイラルを防ぐことができるのです。

インプラント | 入れ歯 | ブリッジ | |
審美性 | ◎ | △ | ○ |
噛む力 | ◎ | △ | ○ |
口内衛生 | (手入れ要) | 優れる不衛生になりやすい | 不衛生になりやすい |
耐久性 | (他の歯への負担なし) | 耐久性はなし合わなくなる事が多い | 両隣の歯に負担 |
健康な歯を削る | なし | なし | 両隣の歯を削る |
違和感 | なし | 有り | 少ない |
顎骨がやせる | なし | やせる | やせる事がある |
手術 | (抜歯程度) | 有り なし | なし |
診療形態 | 自由診療 | 保険診療 見映えの良いものは、自由診療 | 保険診療 見映えの良いものは、自由診療 |
治療期間 | 通常6~24週間程度 | 2週間-2ヵ月 | 2-3週間 |
インプラントにするメリット

見た目が自然
インプラントは、個々の患者に合わせて色や形、サイズが調整されるため、周囲の歯と自然に調和します。結果として、笑顔に自信を持てるようになり、心理的な満足度が向上します。
機能性が高い
インプラントは、その表面が骨と結合されるため、食事中の噛み心地が非常に良好です。硬いものやガムなども、問題なく噛むことができ、動くこともないことから発音にも影響を与えません。また、日常の口腔ケアもご自身の歯と同じように清掃することが可能です。簡単で、特別な道具や手間をほとんど必要とせず、他の歯と同様のケアを行います。※インプラント用の歯間清掃器具があります。
耐久性が高い
現在の最新の論文のデータでは5年で97%、10年で94%の患者さんが問題なくインプラントをご使用いただけています。これには適切なメインテナンスが必要となります。
※生活習慣(喫煙や硬い食べ物を頻繁に食すなど)、口腔衛生、骨の健康、特定の健康状態(糖尿病や免疫の問題など)がインプラントの耐久性に影響することがあります。
骨の健康維持
歯を失った後に、インプラントを使用することで、ご自身の歯が存在していた時に存在していた骨への適切な外力を与え続けることができます。この外力はとても重要で、インプラントは骨に圧力をかけることで、歯の損失による骨の吸収を防ぎます。骨吸収を防ぐことができれば、あごの形状や構造を保てるため、顔の印象が変化しにくくなります。
インプラントのデメリットとリスク

治療費が高額
インプラントは高度な外科手術を伴うため、歯科治療の中でも高額な治療費がかかります。具体的な費用は、インプラントの種類、手術の複雑さ、地域、使用する材料によって異なります。
保険適用の条件に該当せず自由診療で行う場合には、1本のインプラントの費用が30万〜50万円程度かかることが多く、これに加えて手術前の検査や術後のフォローアップの費用も必要です。
治療期間が長い
インプラント治療は通常、数回のステップを経て行われます。初回の手術でインプラントを埋入した後、骨との結合(オッセオインテグレーション)が完了するまで待機しなければなりません。
この期間は個人差がありますが、一般的には3ヶ月から半年程度かかります。土台が不安定な状態が続くため気を使うことが多くあり、患者にとってのストレスや不安の原因となります。一般的には、全ての治療が終了するまでに数ヶ月かかります。
外科手術によるリスクを伴う
外科手術を行うため、感染や神経損傷などのリスクがあります。さらに、インプラントが骨と適切に結合しないケースもあり、再手術が必要になる場合があります。
フラップレスインプラントでは、腫れの軽減・短時間・低リスクで手術ができます。
歯肉を切開せずに、歯ぐきにとても小さな穴を開け、その穴からドリルで骨を削り、人工歯根を埋入します。小さな穴を開けるだけなので痛みや出血はほとんどなく、術後の腫れも少なくなり、歯肉の縫合や抜糸などもありません。歯肉の切開や縫合、抜糸などの手順が不要になるため、患部の痛みや腫れが少なくなり、通院回数も少なくなります。
フラップレスインプラントを行うには、歯科医師の豊富な経験はもちろん、歯科医院に高度な設備が必要になります。具体的には、フラップレスインプラントの際には骨を目視することができないため、歯科用CTや専用シミュレーションソフトなどが必須となります。また埋入の際にはサージカルガイドと呼ばれる専用の治療装置で位置や角度を確認しながら埋入する必要があります。

インプラントの適応症例

歯が喪失している
インプラントは、一本または複数の歯を失った場合に適用される治療法です。特に前歯の喪失は見た目に大きな影響を与えるため、インプラント治療が選択されることが多いです。また、歯の喪失によって噛み合わせに異常が生じた場合にも、インプラント治療は有効です。
入れ歯が合わないと感じる
「入れ歯を使用しているが、不快感やずれが気になる」という方にもインプラントは適しています。また、食事の際の咀嚼力が向上し、食事の楽しみを取り戻すことができます。
難症例の歯列矯正
矯正治療といえば、ワイヤーやマウスピースを用いた手法が一般的ですが、それらの方法では対応できない難症例のケースでは、インプラント矯正を検討することがあります。インプラント矯正は、アンカースクリューと呼ばれる矯正治療用の小さなネジを顎の骨に埋め、それを固定源として歯列全体を後方へ移動させます。

適応外となるケース
次のようなケースに当てはまる場合、インプラント治療が適応外となる場合があります。
- 骨密度が不足している
十分な骨の支持がないと、インプラントの安定性が損なわれる可能性があります。
- 糖尿病や歯ぎしり、その他の全身疾患がある
これらの疾患が治癒や定着に影響を及ぼすことがあるため、事前に医師と相談が必要です。
- 喫煙習慣がある
喫煙は血流を悪化させ、インプラントの成功率に影響を与えることが知られています。
- 成長が終わっていない(18歳以下)
18歳以下は顎の骨が成長途中のため、インプラント治療は推奨されないことが多いです。
-顎の骨の量が不十分で治療を断られたことがある方へ-
通常、顎の骨が足りない場合のインプラント治療は困難とされており、歯科医院に断られてしまうことがあります。
当院では、サイナスリフトやソケットリフトと呼ばれる術式で「骨造成」を施し、顎の骨の量を増やす治療を行なっています。これにより、インプラント治療が可能となりますので、一度ご相談ください。

診療の流れ
インプラント治療の流れについてご説明します。歯科医院によって内容が異なる場合がありますので、当院の治療の流れを参考としてご覧ください。
- STEP1
カウンセリング - 初回のカウンセリングでは、患者さまの要望や疑問、不安について医師が丁寧にヒアリングし、インプラント治療の概要と流れについて説明します。

- STEP2
口腔内の精密検査・治療計画 - インプラント治療を成功させるためには、正確な診査が重要です。レントゲンやCTスキャンを用いて、骨の厚み、密度、神経の位置などを確認し、インプラントの埋め込む位置や被せ物の大きさを決定します。また、全身疾患や口腔内の状態なども診査し、治療が可能かどうか判断します。

- STEP3
術前処理 - インプラント治療に必要な口腔内環境を整えるための治療を行います。虫歯の処置や歯周病の治療などで、インプラント治療前に治療を行うことが必要と判断した場合は、先に一般診療をお受けいただきます。

- STEP4
ガイド作製 - 当院はガイデットサージェリーを導入しております。これにより、術前にシミュレーションを行った通りの予定位置にインプラントを埋入することができます。

- STEP5
歯科用インプラントの埋入手術 - 局所麻酔や静脈鎮静下でインプラントの埋入手術を行います。歯槽骨に穴を開け、インプラント体(歯根部)を固定させる位置に埋め込みます。
※骨を足す手術がなければ、ほとんどのケースは30分前後で手術は終了します。

- STEP6
オッセオインテグレーション(治癒)期間 - 手術後は、インプラントと骨がしっかりと結合するまで、3ヶ月から半年のオッセオインテグレーション期間(治癒期間)が必要です。患者さまはこの期間に無理な力をかけないよう注意が必要です。埋入したインプラントが骨としっかり結合されるまで一定の治癒期間(下顎で約3ヶ月、上顎では6ヶ月)を必要とします。

- STEP7
アバットメント(歯の土台)の取り付け - アバットメントの取り付けを行います。状況に応じて簡単な手術を行う場合もあります。

- STEP8
上部構造(人工歯)の作製 - 埋入したインプラント及び口腔内全体の印象採得(型取り)を行い、失われた歯の部分を作製し、アバットメントに装着して完成です。

- STEP9
メインテナンス - インプラントを長持ちさせるために、定期的なメンテナンスを行いましょう。歯科医院での定期的なクリーニングや検診を受けることで、周囲組織の炎症や不具合を早期に発見し、対処することができます。

インプラントに関するよくある質問

インプラントに関するよくある疑問とその解説です。
まとめ
インプラントは、見た目や機能性に優れた治療法ですが、費用やリスクについて慎重に調べ、理解する必要があります。信頼できる歯科医院で相談し、自分に合った治療方法を検討しましょう。当院では、インプラント治療を専門に研鑽を重ねた歯科医師が在籍しております。少しでもご不安なことがありましたらお気軽にご相談ください。
インプラントは歯科医師の外科+補綴の技術力が必須な治療です。外科手術(インプラント、埋伏抜歯)の症例数が多いかどうか、補綴科出身のドクターが勤務しているか。このポイントで見てみてください。その他、保証期間の長さ、対応範囲、安全への配慮(ガイドの利用等)あたりもポイントなります。
アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院では親知らず抜歯にも力を入れていますが、全てのインプラント患者様にガイドを使用することにより、どの術者でも高水準で治療を行うことが可能です。CTにより安全に設計されたガイドを用いて、手術を短時間で、腫れを少なく、安全にインプラントを打てるシステムを構築しています。
大宮駅徒歩1分のアーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院は大学病院で補綴科出身の院長なので、補綴主導型のインプラントであり機能的なインプラントに対応しています。また、当院には、日本口腔インプラント学会会員、口腔外科学会会員が多数在籍しております。そのため、痛みに配慮した診療には自信を持っております。難症例のインプラント治療にも対応可能です。
大宮近辺でインプラントに興味をお持ちの方は、まずはご相談からでも当院にお越しください。

当院に頂いたインプラントに関する口コミ
スタッフさんは皆さん優しく、丁寧に説明をしてくださるので、安心して治療を受けることができました。また、レントゲンや口腔内スキャンをして、自分の口の状態が分かるところが良いと思いました。
Googleのクチコミより引用
羽山先生に施術をしていただいています。施術前丁寧に説明をして頂き、治療中も声掛けにをして頂いているためいつも安心して通わせていただいています。
又、予約時間から待たずにスムーズに治療して頂いているため時間を有効に使えてありがたいです
Googleのクチコミより引用
ご対応が良くてホッとしました。
予約時間に間に合わなかったのですがご対応下さり助かりました。
初回なのと久しぶりなので不安でしたがご対応が良くてホッとしました。久しぶりの歯科で不安でしたがわかりやすくたくさんの質問にも快くご解答下さり安心しました。治療処置?も早く驚きました。
日本歯科医療評価機構より引用
インターネット予約とアクセスが良い所です。
足立先生、遠山さん明確に説明・相談に応じて下さいました。
日本歯科医療評価機構より引用
スタッフ方が皆様親切です。
治療中必ず声を掛けながら行なっているスタッフ方が皆様親切です。
平日も遅くまでやっていて土日もやっているので通院しやすいのがいいです。羽山先生いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
日本歯科医療評価機構より引用
痛くない
痛くない・速い・まちじかんがない・やさしいが良い所です。
羽山先生、丁寧で相談しやすいので安心します。ありがとうございます。
日本歯科医療評価機構より引用

監修医
足立 院長
・平成31年大学病院 勤務
・アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院 院長
・口腔外科学会員
得意科目は、
・審美〈セラミック矯正やダイレクトボンディングなど〉
・入れ歯〈大学病院と同じ様な精密な入れ歯製作可能
・インプラント
・親知らずの抜歯等