歯科治療で活躍する機械を紹介

歯科治療は日々進化を続けており、患者様により快適で高品質な治療を提供するための最先端機械が多数登場しています。
その中でも、歯科用CT、マイクロスコープ、アイテロ、そしてセレックは、特に精度の高い治療計画を立てるために重要なツールとなっています。
本記事では、そんな歯科治療で活躍する機器の導入率や特徴、患者様にとってのメリットを詳しくご紹介します。
日本での導入率
機器名 | 日本での導入率 |
---|---|
歯科用CT | 約35〜45% |
マイクロスコープ | 約20% |
iTero(アイテロ) | 約5% |
セレック | 約3〜5% |
アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院では、今回ご紹介する全ての機械を取り揃えて治療を行なっていますが、設置コストの問題などから、日本全国にある歯科医院での導入率は欧米と比べてかなり低いと言われています。
歯科用CT

歯科用CTとは?
歯科用CTは、コンピュータ断層撮影技術を使用して、患者様の口腔内を詳細に3D画像化する機器です。一般的なX線撮影では平面的な情報しか得られませんが、歯科用CTを使用することで、顎骨や歯根の位置、骨密度、神経の走行など、立体的かつ正確な情報を取得できます。
【特徴】
- 高解像度の3D画像を提供
- 放射線被ばく量が一般的な医療用CTよりも低い
- 短時間で撮影可能
歯科用CTのメリット
歯科用CTの放射線量は1回あたり0.1~0.3ミリシーベルト(mSv)と、日常生活で受ける自然放射線量と同程度です。歯科用CTの最大のメリットは、従来のX線と比較して放射線量が少ないにもかかわらず、より多くの情報を得られるところにあります。
使用される治療と主な用途
歯科用CTは以下のような治療で活躍します。
インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、骨の質や厚さ、神経や血管の位置を正確に把握しなければなりません。CTを使用することで、歯科医師は、インプラントの埋入位置を計画的に決め、成功率を高めることができます。また、CTの画像を基に、サージカルガイド(インプラントを正確に埋め込むためのテンプレート)を作成することも可能です。


親知らずの抜歯には、歯の根が神経や血管と近接している場合が多く、その位置関係を正確に知ることが重要です。CTを用いることで、埋もれている親知らずの位置や根の形状、神経の走行を正確に把握でき、リスクを最小限に抑えた抜歯が可能となります。


歯周病が進行すると、顎の骨が溶けることがあります。このような場合、CTを使って骨の状態を詳細に確認し、治療のアプローチを決定します。骨の再生治療や歯周外科手術を行う際にも、CTの精密な画像が重要な役割を果たします。
マイクロスコープ

マイクロスコープとは?
マイクロスコープは、歯科医師が肉眼では確認できない細部を拡大して観察できる機器です。高倍率のレンズと明るい照明を備え、歯の細かい構造を正確に見ることが可能です。
【特徴】
- 最大20倍以上の拡大率で、細部の治療が可能
- 高精度のLED照明による明るい視界
マイクロスコープのメリット
肉眼では見ることができないような歯根、歯間の状態を正確に把握するのに重宝します。余計に歯を削ることを防げるため、患者様にとってもメリットは大きいでしょう。
使用される治療と主な用途
マイクロスコープは、以下の治療で特に効果を発揮します。
非常に微細な根管や分岐を目視できるため、根管内に残った破片や感染部位を特定し、徹底的な洗浄と充填が行えます。

歯根表面の滑沢化(ルートプレーニング)を行う際にも使用します。歯の表面を滑らかにすることで歯石が再びたまるのを防ぎ、歯肉の再付着を促進します。

iTero(アイテロスキャナー)

iTero(アイテロ)とは?
iTero(アイテロ)は、口腔内をデジタルでスキャンし、3Dデータを作成するデジタルスキャナーです。従来の型取り材を使用した方法と異なり、短時間で精密な歯型を取得できます。
【特徴】
- 非接触型のスキャン
- リアルタイムで3D画像を表示
- 矯正治療のシミュレーションが可能
iTero(アイテロ)のメリット
iTero(アイテロ)はスキャンデータをすぐに確認できるため、矯正用マウスピースや補填物の制作で精度とスピードが向上します。また、患者様においては、従来の型取り材を使用した方法に比べて不快感が大幅に軽減されるだけでなく、治療後の仕上がりイメージを確認することができます。
使用される治療と主な用途
iTero(アイテロ)は、以下のような治療で使用されます。
iTero(アイテロ)は、シュアスマイルやインビザラインなどのマウスピース矯正治療において、非常に重要な役割を果たします。iTero(アイテロ)ではデジタルスキャンで一度のスキャンで精度の高いデータを得ることができるため、スピーディに治療を開始できます。

アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院では、隣接面虫歯(歯と歯の間にできる虫歯)の見えにくい虫歯(hiddenカリエス)を見つけ出すことで、早期発見・予防につなげています。

セレック

セレックとは?
セレックは、「セラミック修復」という意味で、歯科治療において補綴物(クラウン、インレーなど)を短時間で作成するための機器です。デジタルスキャンから補綴物の設計・製作までを一貫して行うことができます。
【特徴】
- 高精度なCAD/CAM技術を使用
- 多種多様な材料(セラミック、ジルコニア、ハイブリッドレジンなど)に対応
- 従来の方法とは異なり、ヒューマンエラーが減少し、精度が向上します。
- 嘔吐反射が強い方でも安心して利用可能。従来の粘土のような型取り材を使うと、吐き気を感じやすい方もいらっしゃいます。しかし、セレックはこのような不快感を引き起こすことが少なく、嘔吐反射が強い方でも快適に利用できます。
セレックのメリット
従来は、歯科技工所へ依頼していたものを医院内で作成できることにより、精密度が増し、且つ嘔吐反射がある方でも使用可能である点がメリットです。
使用される治療と主な用途
セレックは以下のような治療に活用されています。
- 補綴治療
患者様の歯型に合うクラウンやインレーを迅速に作製
セラミック製の白く自然な見た目の歯を提供
まとめ
歯科用CT、マイクロスコープ、アイテロ、セレックの4つの機械は、それぞれに特徴があり、患者様にとってより快適で精度の高い治療を提供するために欠かせない存在です。これらの機械を適切に活用することで、患者様の負担を軽減し、納得のいく治療を提供できるようになります。歯科医院を選ぶ際には、これらの機械が導入されているかを確認してみてはいかがでしょうか。
大宮駅徒歩1分のアーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院は患者様のために最新の機器導入への費用を惜しみません。
これらの機器は全て導入しておりますし、技術力の高い医師が揃っていますので、質の高い歯科医療を提供可能です。歯に関するお悩みあれば、いつでもお気軽にご相談ください。

監修医
足立 院長
・平成31年大学病院 勤務
・アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院 院長
・口腔外科学会員
得意科目は、
・審美〈セラミック矯正やダイレクトボンディングなど〉
・入れ歯〈大学病院と同じ様な精密な入れ歯製作可能
・インプラント
・親知らずの抜歯等