意外と知らない!マウスピースで歯を守るメリットとは?

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「朝起きたときに顎が疲れている・痛い」「歯がすり減っている気がする」                      「気づくと歯を食いしばっている」「スポーツ中に歯を食いしばるのが癖になっている」……
このような症状がある方は、無意識のうちに歯や顎に大きな負担をかけているかもしれません。

放置していると、最終的には歯の摩耗・知覚過敏・頭痛・肩こり・歯周病など、さまざまな全身の不調につながることもあります。
そんな負担を軽減し、歯を守るために役立つのがマウスピースです。

この記事では、歯ぎしりスポーツ時に使うマウスピースなどマウスピースの種類歯科医院で作るマウスピースの重要性について、分かりやすく解説します。

目次

歯ぎしりを放置しないで! マウスピースが必要な理由

歯ぎしり マウスピース 必要 理由

マウスピースは誰にでもおすすめ!その理由とは?

自分は歯ぎしりや食いしばりとは無縁だ」と思っていませんか?
実は、多くの人が無意識のうちに歯や顎に大きな負担をかけています。
特に睡眠中に起こることが多く、自覚しづらいため、気づいたときには歯や顎にダメージが蓄積していることがあります。
日中でもストレスや緊張によって食いしばっているケースもあります。

こうした見えない負担から大切な歯を守るために、マウスピースは有効な予防策です。

自分には関係ないと思わずに、マウスピースで未来の歯の健康を守ることを検討してみてはいかがでしょうか。

歯ぎしりとは? 原因や放置するリスク

歯ぎしりの種類

歯ぎしりには、以下の四つの種類があります。

グラインディング

上下の歯を強く噛んだ状態で、横に歯をギリギリとこすり合わせる一般的な歯ぎしりです。
主に就寝中に多く、気づかないうちに歯の表面などにすり減り・顎関節に影響が見られることがあります。

クレンチング

強く噛みしめるタイプの歯ぎしりです。
日中や就寝時に無意識のうちに行われることが多く、音が出ないため気づきにくいですが、強い力がかかりやすいため、歯や顎に大きな負担を与えます。 

タッピング

歯を小刻みにカチカチと打ち鳴らすタイプの歯ぎしりで、ストレスや緊張が原因となることが多いです。 
グラインディング、クレンチングと比べると歯への影響は小さめです。

ナッシング

特定の歯や部分だけで上下の歯を無意識に軽く接触させる状態を指します。
強く噛みしめたり、擦り合わせたりするわけではないため、音が出ず、自分では気づきにくいのが特徴です。

歯ぎしりの主な原因

歯ぎしりの明確な原因はまだわかっていませんが、以下のような要因が複雑に絡み合って起こると考えられています。

ストレスや緊張

精神的なストレスや緊張が原因で無意識に歯ぎしりをしてしまうことがあります。

噛み合わせの問題

歯並びやかみ合わせのズレが影響することもあります。

生活習慣

アルコールやカフェインの過剰摂取、喫煙なども歯ぎしりを悪化させる要因になると考えられています。 

姿勢

スマートフォンの操作やデスクワークなどで前傾姿勢になると、顎に負担がかかりやすくなり、その結果として顎が緊張して歯ぎしりや食いしばりに繋がることがあります。

遺伝的要因

ご家族に歯ぎしりのクセがある場合、遺伝的に影響を受ける可能性もあります。 

放置すると歯や顎にダメージが蓄積する

歯ぎしりや食いしばりを放置すると、以下のような問題が起こることがあります。

歯の摩耗やひび割れ

強い力で歯がこすれ合うため、歯の表面がすり減り、知覚過敏の原因になります。 

詰め物や被せ物の破損

歯ぎしりの強い力によって詰め物やクラウンなどを傷つけ、交換が必要になることがあります。

顎関節症の発症

顎に過度な負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。
口を開けるとカクカク音がしたり、痛みが生じることも。 

頭痛や肩こりの原因

歯ぎしりによって筋肉が緊張し、頭痛や肩こりを引き起こすことがあります。
特に朝起きたときに顎の疲れを感じる場合、歯ぎしりの影響が疑われます。 

マウスピースの効果とメリット

歯の摩耗や損傷を防ぐ

マウスピースを使用することで、歯が直接擦れるのを防ぎ、摩耗やヒビのリスクを軽減します。 

顎関節症の予防・緩和

顎関節への負担を和らげることで、顎関節症の症状を軽減します。 

頭痛・肩こりの軽減 

歯ぎしりによる筋肉の緊張が和らぐことで、頭痛や肩こりの症状改善が期待できます。 

睡眠の質の向上

歯ぎしりによる睡眠中の不快感を軽減し、質の良い睡眠をサポートします。 

マウスピースを使用することで、多くのメリットがあります。
生涯、使用するご自身の歯を大切にしましょう。

マウスピースの種類と特徴

歯ぎしり マウスピース 種類 特徴


マウスピースは、主に歯ぎしり防止用スポーツ用マウスガード」、「顎関節症治療用という3つの種類があります。
それぞれ目的や機能は異なりますが、子どもから大人まで該当する人はぜひ作成を検討すべき有用な装置です。

1. 歯ぎしり対策(ナイトガード)

就寝中の歯ぎしり・食いしばりから歯や顎を守るためのマウスピースが「ナイトガード」です。
歯ぎしりは、睡眠中に無意識に行うことが多いため、自分では気づきにくいものです。

しかし、歯ぎしりや食いしばりには、体重の数倍もの力がかかると言われています。

就寝中にマウスピース(ナイトガード)を装着することで、上下の歯が直接ぶつかるのを防ぎ、歯や顎への負担を和らげることができます。

2.スポーツ用マウスガード

サッカーやバスケットボール、格闘技などのスポーツでは、他の選手との接触や転倒で、口元に強い衝撃を受ける可能性があります。

スポーツマウスピースは、歯の破折や脱臼口内のケガ脳震とうを防ぎ衝撃を吸収・分散し、歯や口元をケガから守る効果があります。

3. 顎関節症治療用マウスピース(スプリント)

顎関節症の痛みや口の開けづらさには、治療用マウスピース「スプリント」が有効です。これは、顎関節を正しい位置に安定させる完全オーダーメイドのため、即効性も期待できます。

歯ぎしり防止用とは目的が異なり、症状が緩和しても自己判断で中断せず、医師の指示に従うことが大切です。

顎関節症と診断されれば、健康保険も適用されます。

市販品と「歯科医院のオーダーメイド」は何が違う?

ドラッグストアやスポーツ用品店でもマウスピースは購入できますが、歯科医院でつくるオーダーメイドのマウスピースとは、その効果と安全性に大きな差があります。

それぞれの特徴を比較してみましょう。

項目歯科医院のオーダーメイド市販品(既製品)
特徴一人ひとりの歯型を採って作製するため、フィット感が非常に良い。耐久性が高く、長持ちしやすい。お湯などで形を整えるタイプが多く、使用感に個人差がある。消耗が早く、定期的な交換が必要
フィット感歯列にぴったり合うため、ズレたり外れたりする心配がなし調整が難しく、違和感やズレが生じやすい。
保護効果衝撃をしっかり吸収・分散するため、高い保護効果が期待できる。歯との間に隙間が多く、十分な保護効果が得られない場合がある。
かみ合わせ歯科医師が診断・調整するため、正しいかみ合わせになる。自己調整のため、かみ合わせが悪化する可能性がある。
費用相場5,000円~30,000円程度1,000円~5,000円程度
こんな人におすすめ歯ぎしり対策やスポーツでの使用など、本格的な効果を求める方。歯科医師に相談したい方。お試しで使ってみたい方。費用を抑えたい方。

歯科医院で作るオーダーメイドマウスピース

特徴

個々の歯列に合わせて作成されるので、フィット感があり、外れにくいという特徴があります。
また、耐久性も高く長持ちしやすいです。
歯科医の診断を受けながら作成するため、噛み合わせの調整も可能で、より効果的な歯ぎしり対策が期待できます。 

費用相場

5,000~30,000円

来院回数

平均2~4回
症状にもよりますが、通常は初回時に型取り、2回目以降は完成したマウスピースの装着と調整、その後、経過観察していきます。

市販のマウスピース(ドラッグストア、通販)

特徴

比較的安価で手軽に試せるものの、フィット感に欠ける場合があり、使用感に個人差があります。
また、消耗が早く、定期的に交換が必要になります。
自己調整のため、嚙み合わせが悪化する可能性もあります。

費用相場

1,000~5,000円

マウスピースの選び方

マウスピース 選び方

フィット感

フィット感のあるマウスピースを選ぶことで、装着時の違和感を軽減し、噛み合わせを向上させます。
オーダーメイドのマウスピースは個々の歯列に合わせて作られるため、市販品と比較してフィット感があがります。 

耐久性

市販のマウスピースは消耗が早く、数ヶ月で買い替えが必要になることが多いですが、歯科医院で作るものは耐久性が高く、長期間使用できます。 

メンテナンスのしやすさ(洗浄の手間)

毎日使うものなので、簡単に洗浄できるかどうかも重要です。
オーダーメイドのマウスピースは素材がしっかりしており、傷つきにくいため、衛生的に管理しやすいというメリットがあります。 

マウスピースの使い方とお手入れ方法

正しい装着方法

就寝前にしっかりと歯に装着する。 
違和感がないか確認する。 

使用時の注意点

違和感が強い場合や痛みを感じる場合は使用を中止し、歯科医院で相談する。 

長持ちさせるためのお手入れ方法(洗浄・保管)

マウスピースは、研磨剤が入った歯磨き粉でこすると、マウスピースが傷ついてしまいます。使用後は水で洗い、定期的に専用クリーナーで清潔に保つようにしましょう。 
また、マウスピースは熱に弱いため、直射日光を避け、専用ケースに保管するようにしましょう。 

マウスピース以外の歯ぎしり対策もチェック!

ストレス管理(リラックス法・マッサージ)

深呼吸やストレッチを行い、ストレスを軽減する。 
顎周りのマッサージで筋肉の緊張をほぐす。 

生活習慣の見直し

寝る前にリラックスする時間を持つ。 
無意識の食いしばりに注意し、意識的に力を抜く。 

歯科医院での相談

歯ぎしりが気になる場合は、歯科医院での相談がおすすめです。 
必要に応じた噛み合わせの調整や、自分に合ったマウスピースの提案を受けられます。 

まとめ

歯ぎしりやスポーツ中のマウスピースなどは、歯や口元を守るだけでなく、体の不調を改善したり、パフォーマンスを向上させたりと、数多くのメリットがあります。

市販品でも手軽に試せますが、より高い効果と安全性を求めるなら、歯科医院でのオーダーメイドがおすすめです。

「自分は歯ぎしりをしているのかな?」「スポーツマウスピースは必要?」など、少しでも気になることがあれば、ぜひ一度歯科医院にご相談ください。
専門家のアドバイスを受けながら、ご自身の歯と健康を守るための最適な方法をご案内いたします。

予約空き時間 〜初めての方〜

大宮駅の歯医者「アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院」の足立歯科医師をご紹介します

監修医

足立 院長

・平成31年大学病院 勤務
・アーバン歯科・矯正歯科 大宮ラクーン院 院長
・口腔外科学会員

得意科目は、
・審美〈セラミック矯正やダイレクトボンディングなど〉
・入れ歯〈大学病院と同じ様な精密な入れ歯製作可能
・インプラント
・親知らずの抜歯等

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